五木村6次産業化の岐路

具体的には、1に、五木村の農産品や鹿・猪・やまめ、山菜など自然から提供されている産物を使っての新規特産品の開発、それに五木豆腐やその関連製品など、現在知られている、素材、製品を新たな視点から再認識することでさらなる有効資源化に挑戦、2に、見過ごしていた資源、素材の再発掘を行い、それらを既存産物と組み合わせる手法による新規特産物の創成を目指すことで、五木村の「売れるものづくり」をもって、全国に「五木村」を発信、知らしめるプログラムを作成する。

 

 自然の宝庫である五木村には、村外の人を驚かせる潜在的自然資源が眠っている。それが、こうした大自然に囲まれた中で生活を営んでいる住民には、外から見ての、その偉大さ、価値は見落としがちなものである。

そこでこの際、「五木村の自然そのもの」を、観光資源、五木村全体を自然公園と解し、そのプログラムを考えていこう。これがこのプログラムの作成、展開するに当たり発足した、「いつきよかもんプロジェクト」のメンバーの総意である。

その重点は、次の2点である。

特産品開発と観光開発を組み合わせることで地域内の創業や雇用創出を図ることを目標とし住民の所得向上と若者が定住できる活気あふれる村づくりを目指す。

今回の事業で地区内住民の観光に対する意識を改革し村全体で観光客をもてなす心をはぐくむ。

 

地方の時代が叫ばれながらますます過疎化が進む山村の五木村が未来に向かって小さくとも豊かな村として繁栄、発展し続けていくためには、大きく2つの戦略的選択肢がある。1は、あるもの、古いものを捨て、ないもの、足りないもの、新しいものと入れ替える破壊&導入の戦略である。2は、この山村が、山村であるがゆえの自然の持つ潜在的資源、未曾有の可能性を探りだし、それを村民の人智、英知でもって、全国の人に形と成し、情報として発信させ、人々の五感に感動として伝えるあり方である。

私たちの選択すべきスタンスは後者である。それも自然まかせ、人任せ、行政まかせではない、村民の自助努力によるものである。